急性期総合病院として、患者さんに合わせた早期からのリハビリを行い、
退院後も復帰に向けて継続できるよう支援しています。
リハビリテーション部は、病気やけがをされた方の身体能力を可能な限り以前の状態に戻し、早期社会復帰を手助けする医療部門です。当院は急性期病院であるため、疾病の発症や外傷の受傷直後から、障害の程度をできるだけ軽くすることを目的としたリハビリを専門としています。
当院は、急性期総合病院という性質上、新生児から超高齢者までの幅広い年齢層の患者さん、また多岐にわたる疾病を対象としています。全身状態が十分に安定していない時期からリハビリを開始することが多く、チーム医療の一員として医師・看護師など、他の医療職と密接な連携を取り、十分なリスク管理を行いながらリハビリを実施しています。整形外科の手術症例は手術見学を行い、各症例に応じたオーダーメイドのリハビリを行っています。脳神経内科領域では、いわゆる脳卒中だけでなく特定疾患(難病)の患者さんも多く、また当院はがん拠点病院であるため、がん患者さんのリハビリにも積極的に携わっています。
病状が安定し一定のレベルに達したら、医療社会事業部を通じてリハビリ専門病院や地域の開業医などへ紹介させていただき、社会復帰のため切れ目のないリハビリを続けていただけるようにしています。
リハビリテーション部の特徴
スタッフ(2021年6月現在)
医師1人(関節外科リウマチ専門医)、理学療法士28人、作業療法士8人、言語聴覚士7人、マッサージ師1人の構成です。
当院では心臓リハビリテーション指導士、呼吸療法認定士、糖尿病療養指導士など各部門療法士の資格取得を奨励しています。現在、心臓リハビリテーション指導士が3人、呼吸療法認定士が7人、糖尿病療養指導士が1人、がんリハビリテーション研修受講者が40人、日本理学療法士協会認定理学療法士(運動器)が1人、日本理学療法士協会認定理学療法士(スポーツ理学療法)が1人、日本理学療法士協会認定理学療法士(呼吸器)が1人、日本理学療法士協会認定理学療法士(循環)が1人、日本体育協会公認アスレチックトレーナーが1人、認定作業療法士が1人おり、専門的なリハビリに従事しています。
また、学会発表、研修会参加、手術見学(整形外科)などを積極的に奨励し、関連科医師とともに毎週金曜日に勉強会を開催し、最新の知見を勉強しています。
各部門の紹介
理学療法部門
骨折、脊椎脊髄疾患、変形性関節症などの運動器疾患、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍などの中枢神経疾患をはじめ、呼吸器疾患、循環器疾患、がんの患者さんに対して、早期から積極的にリハビリを開始し、体力・筋力の低下(廃用症候群)を予防し、離床、移動手段の確立を目指します。
当院は全国で9施設しかない造血幹細胞移植拠点病院の一つであり、血液内科では白血病などの血液疾患に対して年間約80例の造血幹細胞移植術を施行しています。この移植術前後のリハビリを積極的に行い、早期回復に貢献しています。
また、スポーツ整形外科医が、膝前十字靭帯損傷、半月板損傷、野球肘、肩関節腱板損傷、股関節唇損傷など年間約80例のスポーツ外傷・障害の手術を行っており、保存治療例と手術症例術前後のスポーツリハビリにも力を入れています。
作業療法部門
上肢・手指骨折、腱損傷などの運動器疾患、および脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍などの中枢神経疾患を中心に、上肢全般における機能障害、および日常生活動作障害に対するリハビリを担当しています。
当院は手外科専門医2人が診療しているため、手外科領域の症例数が豊富です。手外科術後のリハビリ(ハンドセラピィ)は専門性が高く、医師との連携を密にして患者さんの術前・術後から社会復帰に至るまでを支援します。
言語聴覚療法部門
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの中枢神経疾患や、脳外傷による失語症、構音障害、高次脳機能障害に対して機能改善訓練を行い、コミュニケーションの確立を通して生活の自立を支援します。摂食・嚥下機能障害に対しても、医師および看護師などと連携し、評価・機能改善を図ります。また、当院は周産期医療が充実しており、新生児についてはNICU(新生児集中治療室)在室時から発達や哺乳について評価し、積極的に介入し、在宅への支援も行っています。
院内活動(リハビリテーション科のチーム医療への参加体制)
- 医療安全推進チーム
- 呼吸器・モニター管理チーム
- 摂食・嚥下障害ケアチーム
- 褥瘡対策チーム
- 透析予防診療チーム
- 排尿自立支援チーム
- 栄養サポートチーム
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