診療科・部門

耳鼻咽喉科

 

聴覚障害、副鼻腔炎、頭頚部腫瘍など、耳鼻咽喉科全般を幅広く診療。
専門外来として、補聴器外来と耳鳴外来を行っています。

当科は、耳科領域、鼻科領域、頭頚部腫瘍など耳鼻咽喉科疾患全般にわたって診療を行い、補聴器外来や耳鳴治療を実施しています。

また、当科では周辺の診療所の先生方との連携を重視しています。病状が思わしくない場合は、まずはお近くの耳鼻咽喉科クリニック(診療所)の先生方にご相談をおすすめします。

多くの病気は入院・手術で完治するのではなく、その後の治療あるいは経過観察が必要です。耳鼻咽喉科クリニック(診療所)の先生方と連携を取りながら対応させていただきますので、ご理解ご協力のほどお願いします。

主な疾患

  • 難聴、中耳炎、補聴器を購入したけれども活用できていない方
  • 副鼻腔炎
  • 耳鼻科領域の腫瘍
  • 頭頚部領域のがん(咽頭がん・喉頭がん・甲状腺がんなど)

耳鼻咽喉科の特徴

耳科領域

特に聴力改善に力を入れており、手術で聴力改善を期待できる方には手術を施行しています。

鼓膜穿孔のみで鼓膜閉鎖により聴力改善が得られる方は、2泊3日の手術で鼓膜形成術を、鼓膜閉鎖のみで聴力改善が得られないか、鼓膜穿孔がなくても中耳に問題がある方は、2週間ほどの入院ですが鼓室形成術あるいはアブミ骨手術を施行しています。

鼓膜形成術の鼓膜穿孔閉鎖率は約90%、鼓室形成術の聴力改善成功率は約70%、アブミ骨手術の聴力改善成功率は約95%です。

残念ながら、手術で聴力改善が得られない方には、当院の補聴器外来にて言語聴覚士が中心となって補聴器の対応をさせていただきます。補聴器を活用するには適切な調整が大切です。数カ月間の試聴期間(調整期間)を設定しており、ご本人の満足度を確認してから購入する流れを確立しています。

鼻科領域

鼻科領域においては手術療法を中心とした診療を行っています。対象疾患は一般的な保存的治療にて改善が困難な副鼻腔炎や鼻中隔弯曲症などです。手術は基本的に内視鏡下に行い、入院期間は一週間程度です。手術は全身麻酔、局所麻酔いずれも可能ですが、手術の種類や患者さんの全身状態などにより相談して決定します。

頭頚部腫瘍の治療

耳鼻科領域の良性腫瘍およびがんの治療を担っています。がんの治療は、放射線治療科、化学療法内科など他科と定期的にカンファレンスを行って、がんの進展度や患者さんの状態に応じて最善と思われる治療方針を提案し、患者さんの意見を尊重しながら治療を進めています。手術においては咽喉頭がんの経口切除(TOVS)も症例に応じて行っています。また再建を必要とする場合には形成外科と連携して行います。臓器温存を目指した化学放射線治療を実施する場合もあります。

耳鳴治療TRTについて(耳鼻咽喉科)

慢性の耳鳴り治療の一つであるTRTを2010年4月より開始しました。この治療は、「耳鳴りを苦痛と感じている方」が対象です。

耳鳴りの相談や治療を目的にした受診は、一般初診と同様に、通院しやすい耳鼻咽喉科を受診して診療を受け、紹介状をご用意のうえ予約をお取りいただけると幸いです。経過によっては、お近くの診療所と連携を取りながらお薬の継続などを行うからです。耳鳴治療は薬物も使用しますが、音響療法(夜間の静寂回避と補聴器)が中心となります。これらの音響療法は、耳鳴を紛らわせる程度では効果が上がりません。詳しくは院内で開催している「耳鳴教室」にてお話しします。

ところで、耳鳴りの診療には長めの診察時間を必要としています。そのため、効率良く耳鳴り診療を行うために工夫は重ねていますが、毎日多くの患者さんで混雑し時間に余裕のない診療になっているのが実情です。そのため、行き届かない点やご迷惑をおかけすることがあると思いますのでご理解のほどお願いします。

私が今までに行ってきたTRTを中心とした耳鳴治療の要旨を別ページにまとめました。参考にしてください。

耳鼻咽喉科 柘植 勇人

補聴器外来(耳鼻咽喉科)

補聴器が適切に活用できていない患者さんに遭遇することは少なくありません。補聴器はメガネと異なり1回の調整で終わるものではありません。通常は1カ月以上の調整期間を必要とします。特に、補聴器装用状態で検査を実施し、補聴器が適切な出力状態にあるか確認しながら調整を進める必要があります。当院では、5社の補聴器販売店の協力をいただいて補聴器外来や耳鳴外来を実施しています。

ところで、「補聴器を購入したけれども不快で使えない」と遠方から来られた時、地元の補聴器販売店と手紙のやりとりをしても調整が前に進まず、結局遠方から当院に通われることになる方があります。従って、地元の補聴器店とどのように連携を取ると良いのか未だに課題であり、これからも試行錯誤は続くものと思われます。

補聴器を初めて購入する際に知っておいていただきたいことを「補聴器購入のポイント」にまとめました。ぜひ参考にしてください。

耳鼻咽喉科 柘植 勇人

 補聴器購入のポイント「補聴器を活用するために」(PDF)

 

臨床研究への協力について

当院耳鼻咽喉科では、東京大学耳鼻咽喉科で実施している臨床研究に協力しています。詳しくは、下記資料をご確認ください。

臨床研究への協力について(PDF)

 
 
 
 
 

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