「痛みをなるべく和らげたい」という希望に沿うべく、
総合病院の長所を生かし安全な無痛分娩を提供します。
当院の無痛分娩
無痛分娩とは、「硬膜外鎮痛」を用いて分娩時の痛みを軽減することを指します。妊婦さんの背中から硬膜外腔という場所へ細いプラスチックの管(カテーテル)を入れて、その管から薬液を注入することで意識を保ったまま、赤ちゃんにほとんど影響を与えず下半身の痛みを有効にとることができます。お産の一つの選択肢として2021年より取り扱いを開始しました。
本来自然の陣痛がきたタイミングでカテーテルを入れ、硬膜外鎮痛を開始することが望ましいのですが、当院ではまだ歴史が浅く習熟したスタッフが限られることから24時間365日安全な体制を提供することが難しい状態です。そのため、無痛分娩を希望される場合には子宮収縮促進剤を使用した誘発分娩により計画的に行います。計画出産を行う際、特にお産を経験されたことのない初産の方は思ったように分娩が進行しないこともあり、何日もかかることがあります。個々の状況に応じて相談させていただきますので、ご興味のある方はお気軽に外来担当医へ相談ください。ただし対応できる症例数に限りがありますので、先着順に予約をさせていただいております。
今後、希望される妊婦さん全員に24時間安全な無痛分娩が提供できる体制を目指して日々精進してまいりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
無痛分娩を検討中の方へ
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本当に痛みがなくなりますか?
ほとんどの場合で満足のいく鎮痛が得られます。ただし同じ量の薬を同じように使用しても人により効果には差があります。また、薬の使用を始めてから効果が出るまでに15~30分程度時間がかかります。薬を使用しても効果が乏しい場合、カテーテルの入れ替えが必要になることがあります。
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お産にどんな影響がありますか?
硬膜外鎮痛を使用しない場合と比べて、分娩時間が少し長くなることが知られています。お産の最後の段階で吸引分娩や鉗子分娩が必要になる確率も少し高くなる傾向にあります。また、特に薬の使用時間が長くなると熱がでる場合があります。
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どんなリスクがありますか?
硬膜外鎮痛の安全性は高いと考えられていますが、100%合併症のない医療行為はありません。特に危険な合併症を防ぐためには早期発見が大切ですので、足が動くか、耳鳴りがしないかなど何度か同じような質問をすることになりますが、ご協力をお願いいたします。また、頻度は高くありませんがカテーテルを入れるときに硬膜が破れた場合、頭痛が生じることがあります。
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費用はどのくらいですか?
通常の分娩にかかる費用に加え8万円(麻酔開始後4時間未満で分娩になった場合は5万円)をいただきます。
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どのような体制ですか?
当院では麻酔科専門医の指導のもと、産婦人科医師が麻酔を担当します。当院の強みとして分娩室のフロアと手術室のフロアは緊急用エレベーターで直接つながっており、緊急の際にはすみやかに麻酔科医師の応援を得ることができます。