一般検査
一般検査室では主に尿を扱っていますが、その他には髄液、穿刺液などの検査を行っています。尿は通常患者さんの苦痛を伴わずに採取できるため、よく検査に用いられます。
尿は腎臓や尿路系の異常を知るだけでなく、全身の代謝の状態を広く反映しています。尿の一般検査には生化学成分を調べる尿スクリーニングと、尿の中の沈殿物を顕微鏡で観察する尿沈渣があります。
尿スクリーニング
自動分析機でブドウ糖、蛋白質、pH、比重、潜血、白血球、ビリルビン、ウロビリノーゲン、ケトン体、亜硝酸塩、色調、混濁を測定しています。
1日約250件の検査を行っています。
尿沈渣
尿には排泄される過程でさまざまな細胞や成分が混じります。尿を遠心分離してその成分を集め、染色して顕微鏡で観察します。
腎臓、尿路に出血があると赤血球が、感染があると白血球と細菌が、腎機能が低下したときは円柱と呼ばれる蛋白成分が、悪性腫瘍のときは異常細胞などが見られます。
主な尿検査の目的
横スクロールでご覧ください。
検査項目 | 検査結果の説明 | |
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尿スクリーニング | 腎、尿路系疾患や糖尿病の早期発見の糸口になります。 腎疾患で蛋白質や潜血が陽性になることがあります。 血糖が高いと腎臓での閾値を越え、尿糖が陽性になります。 腎臓、尿管、膀胱の結石、腫瘍で出血し、潜血陽性になります。 |
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尿沈渣 | 赤血球 | 腎、尿路系の出血性病変の指標になります。 |
白血球 | 腎、尿路系の感染症や炎症性病変の指標になります。 | |
上皮細胞 | 腎、尿路系隣接臓器に生じた病変組織由来の原因の推定に役立ちます。 | |
円柱 | 腎機能障害、尿細管腔内の状態の把握の指標になります。 | |
結晶・塩類 | 健常人においても認められる結晶・塩類があります。 代謝異常や薬物投与などによってみられる結晶成分があります。 |