糖尿病や甲状腺疾患をはじめとする内分泌疾患を診療。
外科治療にも他科と連携して対応しています。
糖尿病患者数は年々増加の一途をたどり、2012年には950万人、その予備群を含めると2,050万人と推定され、国民の5人に1人が糖尿病を疑われています。これらのうち約半数の人が、未治療や通院を中断されています。定期的に病院を受診し、血糖値を良好に保つことは、さまざまな糖尿病合併症の進展を抑制し、元気に長生きするために必要不可欠です。
当科では、糖尿病の管理、治療を行っています。糖尿病合併症の予防と管理・治療のため、眼科や腎臓内科と連携し、また、糖尿病療養指導士資格を有する看護師、栄養士、薬剤師と協力をして糖尿病診療を行っています。また、地域の病院・診療所と連携を取りながら、通院を中断することなく、良質な糖尿病診療を提供できるよう心掛けています。
主な疾患
糖尿病および内分泌・代謝疾患全般
- 糖尿病:1型、2型、他の疾患に伴う二次性ならびに妊娠糖尿病や糖尿病合併妊娠
- インスリノーマなどによる低血糖
- 下垂体疾患:先端巨大症、クッシング病、下垂体機能低下症、尿崩症など
- 甲状腺疾患:バセドウ病、バセドウ病眼症、甲状腺機能低下症、橋本病、結節性甲状腺腫、甲状腺がんなど
- 副甲状腺疾患:原発性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症、高カルシウム血症など
- 副腎疾患:原発性アルドステロン症、クッシング症候群、アジソン病、褐色細胞腫など
- 代謝疾患:脂質異常症、高尿酸血症、痛風、肥満症など
- 遺伝性腫瘍および遺伝性疾患:多発性内分泌腫瘍症(1型、2型)、フォンヒッペルリンドウ病、ポルフィリン症
内分泌内科の特徴
診療体制
内分泌疾患では、甲状腺疾患をはじめ、副甲状腺疾患、下垂体疾患、副腎疾患、骨粗鬆症など内分泌疾患全般の診療を行っています。外科治療が必要な場合には、当院脳神経外科、耳鼻科、乳腺・内分泌外科、泌尿器科と連携を取りながら、診断および治療を行っています。
当科の診療体制は、糖尿病専門医2人(指導医2人)、内分泌専門医2人(指導医2人)、甲状腺専門医2人を含む6人の医師、糖尿病療養指導士資格を有する看護師、栄養士、薬剤師、臨床検査技師で日々の診療を行っています。また、当科は、日本内分泌学会認定教育施設、日本糖尿病学会認定教育施設、日本甲状腺学会認定教育施設に指定されています。
内分泌内科で行っている診断・治療
糖尿病の血糖コントロールのための入院を行っています。通院中の患者さんや糖尿病と言われて日の浅い糖尿病早期の患者さんを対象に外来糖尿病教室を2カ月に一度開催しています。
外来にて持続血糖測定(CGMS, Dexcom G6)やCGM機能を搭載したインスリンポンプによる治療(SAP療法, MiniMed 780G)を導入し、コントロールが難しい糖尿病患者さんの治療に活用しています。これら先進的な糖尿病医療にも積極的に取り組んでいます。
バセドウ病の治療では、内服治療のほか必要に応じて放射性ヨードによる内用療法を行っています。また、バセドウ眼症に対する内科的治療を行っています。
下垂体疾患や甲状腺疾患、副甲状腺疾患、副腎疾患の診断のため、各種負荷試験、アイソトープ検査を行っています。
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