酷暑の夏を超えて
院長 錦見 尚道
本年1月に令和6年能登半島地震に被災され、体温を越える最高気温が何日も続いた今夏の最後に大洪水の被害を受けられた石川県北部の皆さんに心よりお見舞い申し上げます。
秋分の日を過ぎたころから気温も少し落ち着いてきましたが、未だ30度を越える事も珍しくありません。以前は気温「30度越え」は特別暑い意味がありましたが、慣れてしまったようです。「慣れ」といえば、皆さんは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策は如何されていますか?当院にはほとんどいつも10人近くのCOVID-19抗原陽性の患者さんが入院されています。COVID-19のために具合が悪くなって入院された訳ではなく、他の疾患の治療を目的に入院し、数日してから発熱などの症状で検査をしたらCOVID-19陽性だったという方です。本年5月末に厚生労働省が発表した、献血や診療所での採血血液でのコロナ抗体陽性率は60%を越えていましたが、その後も8月をピークに感染者数が増え、しばらくして下がるという波をくり返しています。インフルエンザは冬に増えますが、COVID-19は気温に拘わらず増えたり減ったりしているようです。コロナ感染者がいつもいる事が日常になってきています。病院は、元気な人には用がなく、身体の不調がある方が来られる所なので、引き続きの感染対策をお願いしています。行政にどこまでカバーしてもらえるか不明確ですが、COVID-19ワクチンは接種を受けた人だけでは無く、周りの方のリスクも減らすので、接種機会があればお勧めします。
実りの秋、といわれる時期になりました。先日までは店頭からお米が無くなった事がニュースになっていましたが、今は少しずつ出回り始めているようです。少なくなったり多くなったりするのは世の習いとして、心穏やかに日常生活をお送りいただける事を願っています。
これからも当院は、地域の診療所、連携施設と協力して皆さんの健康の維持に尽くしていきます。
2024年10月
日本赤十字社愛知医療センター センター長
名古屋第一病院 院長
院長 錦見 尚道