医療関係者の方へ

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)支援について

当院ではACPで話し合った患者さんの意向を地域へ繋ぐ取り組みを行っています。
そして地域で繋がれたACPを基に、患者さんの価値観を尊重し、意思を反映させた医療・ケアを目指します。

 

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)とは

 誰でも、いつでも、命に係わる大きな病気やけがをする可能性があります。命の危険が迫った状態になると、約70%の人が、医療やケアなどを自分で決めたり、望みを人に伝えたりすることができなくなると言われています。もしものときのために、自らが望む医療・ケアについて、前もって考え、繰り返し話し合い、患者さん・家族・代理意思決定者・医療従事者と共有することが大切で、その話し合いの過程をACPと言います。厚生労働省はACPをよりわかりやすく普及啓発するために、201811月にACPの名称を「人生会議」としました。心身の状態やライフイベントに応じて、大切にしたいことや気がかりは変化するため、継続して話し合うことが大切です。

 ACPはその時、その時の「どうやって生きる?」を考え、もし可能であれば将来の「どうやって生きる?」に思いを馳せるプロセスです。患者さんの人生観・価値観に基づいて医療・ケアの方針決定を繰り返していくことがACPに繋がります。

 

*日本版アドバンス・ケア・プランニングの定義

 ACPとは、必要に応じて信頼関係のある医療・ケアチーム等の支援を受けながら、本人が現在の健康状態や今後の生き方、さらには今後受けたい医療・ケアについて考え(将来の心づもりをして)、家族等と話し合うことです。特に将来の心づもりについて言葉にすることが困難になりつつある人、言葉にすることを躊躇する人、話し合う家族等がいない人に対して、医療・ケアチーム等はその人に適した支援を行い、本人の価値観を最大限くみ取るための対話を重ねていく必要があります。本人が自分で意思決定することが困難になったときに、将来の心づもりについてこれまで本人が表明してきた内容にもとづいて、家族等と医療・ケアチーム等とが話し合いを行い、本人の価値観を尊重し、本人の意思を反映させた医療・ケアを実現することを目的とします。

 

ACPのステージ

 ACPは健康状態に応じて3つの段階があります。第1段階は健康な全ての成人、生や死を考える人、第2段階は疾病や傷害をもつ人や高齢者、第3段階は重篤な病状、人生の最終段階の人に対するACPです。第2段階、第3段階のACPは病院、診療所、高齢者施設、サービス事業所、地域の相談窓口など多様な場で支援し、本人の意思を繋ぎ、繰り返し行うことが大切です。

 

ACPから得られること

  • 患者さんと医療従事者、患者さんと代理意思決定者との信頼関係が深まります。
  • 患者さんの自己コントロール感が高まります。自己コントロール感とは自分で自分をコントロールできている感覚で、これにより自尊心が高まり、自信に繋がります。
  • 治療の意味、生きる意味を患者さんが見つめ直す機会になります。
  • 患者さんの希望が尊重されます。そして、QOD(クオリティ・オブ・デス)が高まります。
  • 患者さんの希望が尊重されると、遺族の満足度が高まります。遺族の抑うつ、外傷後ストレス症候群や不安障害が軽減します。
  • 医療・ケア従事者は自信をもって患者さんに医療やケアを提供することができます。

     

    ACP用紙

     ACPを行いやすくし、繋ぐためのツールとして当院ではACP用紙を使用しています。当院に通院している方ではなくても、ダウンロードしご活用ください。その際にはACP支援を行った医療・介護施設名を記載していただくと連携がスムーズになり、患者さんにとっても誰と話し合ったかがわかりやすくなります。しかし、用紙を使用することでつらさが増す患者さんもいますので、配慮が必要です。留意点や活用法を掲載していますのでご参照ください。

     

               

     

    ACP用紙

    ACP用紙の使い方

    ACP支援を行う上での留意点

    ACPのタイミングを選ぶ

    ACP支援の実際(声かけ例)

    参考文献

     

     

    ACP支援に関するお問い合わせ先

    日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院

    緩和ケア運営委員会(担当:緩和ケア内科 医師 河合奈津子)

    電話(代表)052-481-5111

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    日本赤十字社 愛知医療センター